海となかまと音楽と、、、そして、知的パラダイムシフトのために・・・


by i-coast

カテゴリ:nature( 11 )

埠頭の正午前

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それから10数年が経った初秋。

シノブから連絡があった。
「旦那が戻る前までならいいよ」

稲毛の浜の入口で彼女と彼女の娘を拾った。


「少しだったらドライブ、大丈夫だろ?」

出張の代休の晴天の日。

車は江戸川を渡り、東京湾の中ほど、若洲に来ていた。

「こんな所、高校時代にはなかったよね。稲毛の浜くらいはあったけど」

「埋立地の果てにあった夢の島がずっと内陸なんて、うそみたい」
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親子3人のように岸壁に沿って歩いた。

「都心に程近い、埠頭の岸壁。正午前に汽笛を聞いた夢を見て
  詩を書いて、冬休みの交換日記したの覚えてるか? 今、そんな光景だね?」

「そういえば、結婚しましたハガキに映ってた奥さん、電車で見かけたわよ。綺麗な方ね。」

シノブが結婚してから、音信不通。そして、彼女の実家に送った結婚しましたハガキが
彼女のもとに転送され、少しのやりとりがはじまったのだ。

「あと少しで旦那を迎えに行かないといけないけど、どこかでお茶しようか?」

「じゃあ、どこがいい??」「舞浜?」

「うーん子供がだだこねるから、幕張かな?」


応援団とチアリーダーだった高校1年。秋に出会い、春に別れた。
自然消滅だと思っていた。 大人になることはつらいことだ、と身に染みた。

高校3年の文化祭でバンドは盛況、校内人気投票3位になったシノブが後夜祭ステージ後に
飛びついてきた。「感激したわ!これからも友達でいて!」
人波にもみくちゃにされそうな中、何が起きたのがわからない、学園祭の終わりだった。
会話もかわせなくなったシノブと、学校の廊下であいさつするようになったこと。。。。。


ふと、我に返ると、ホテルの喫茶で彼女の育児の話を聞いていた。

「じゃあ、これで帰るけど、なんであのとき終わってしまったか知ってる??」

「え??」
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「あのね、あの時 あなたのお母さんが、私に電話をかけてきたの」

「何の用で??」

「うちの息子は、あなたの学科と違って大学に行かせなくてはいけない。
 だから、勉強するために、お付き合いは終わりにしてください、って言ったんだよ」

「え???? そんな事を・・・」

「あ、こんな時間。じゃあ!」

彼女を見送って、向かったのは茨城の竜ヶ崎。
休暇だったが、取引先の工場への大型車の通行許可を取らないと間に合わないのだ。

稲毛の浜から16号、木下街道、利根川を渡り、竜ヶ崎に入ったときは日が傾いていた。

定時で閉庁という、警察署に頼み込んで、ぎりぎりで発行してもらった3台分の通行許可。
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浦安の家に戻ったのは夜9時過ぎだった。TVのニュースが流れていた。

「9月も今日で最後。明日から衣替えですね・・・」

忘れられない 最初のダブルデートと同じ9月30日だった。

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光と影が織りなす季節。 Carol Kingの名曲を Michael McDonaldが歌い上げる。

Michael McDonald "Hey Girl"

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by i-coast | 2010-09-29 00:42 | nature

moonlight

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暑い夏も過ぎ、月明かりの眩しい季節。

相方のタカが言った。
「よう、学園祭が終わったら、バンドも終わりだろ?大学受験勉強する?」
「うーん。そういっているお前こそ夏休みに彼女作ってどうすんだよ」

受験を終えて入った高校。 進学校とは思えない雰囲気に圧倒されていた2年半前が嘘のよう。

完全にリラックスして、学校の雰囲気から抜け出せずにいた。

その夜は家を通り越して二駅先のタカの家の近くのファミレスで深夜まで雑談。

半年後に受験が控えているなんて信じられなかった。


高校1年から読みだしたADLIBの新譜には、季節に合わせたようなジャケットが並ぶ。
月明かりのもと、パイプに火をつける紳士。  イギリスに違いない。

その晩はファミレスからウオークマンでMoonlight Walkin'を聴きながら深夜の自宅まで自転車を押して歩いた。

そのADLIB誌は今年ついに休刊になった。またいつの日か復活を。



Gary Benson"Mooglight Walking"



Gary Benson "The Actor, Older Folk"

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by i-coast | 2010-09-27 02:13 | nature

県境

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とある9月の週末、引率先で新潟に向かった。

「今年は津南にしましょうか」

湯沢から長野との県境に向けて1時間。
当時、厚生年金の保養施設としてオープンした場所だった。

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ツアーは、酒類卸会社とその系列の4軒の居酒屋の合同ツアー。
居酒屋も個人事業に近く、バスの中でもまとまりがなかった。


湯沢を過ぎると国道353号線でさらに県境に向かう。
日が傾いた頃、清津峡にさしかかる。

皆がハッとした。  そして、夕暮れ時にホテルに入る。

打ちっぱなしの部屋には大きなベッドと、山の夕暮れが見える大きな窓。
ベッドサイドには集中ライトスイッチとなぜかカーステレオ。

「たしかあのカセットがあったな・・・・」

夕の宴までの間、Isabelleの新作の歌声を、赤から黒に変わっていく山と空を眺めながら聴いていた。



そして、その20年後グリーンピア津南は年金問題から新たな経営者でスタートすることになる。

Isabelle Antena "Young Captive"

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by i-coast | 2010-09-25 16:24 | nature

就活終了祝ドライブ

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就活も終了し、ゼミ仲間も皆就職が決まった、9月。
毎週金曜の夕方のゼミには全員が出席、教授の振る舞いでお茶に。
そして最後に店に残ったメンバーのうちドライブが好きなトオルが声をかけた。

「車で来てるから、少しドライブしないか?」
銀行に内定した奴のドライブコースは、金融機関の夜の本社回り。

4人で乗ったハッチバックは少し窮屈。走り出すと夜9時を回っていた。

「おー、この会社もこの時間で電気が煌々とついているではないか!」
そしてなぜか横浜の瑞穂埠頭。 そのままトオルの家に4人でなだれ込む。

翌日はトオル以外の3人が住む千葉に戻る。
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稲毛の浜。 起きてすぐ食事を済まし出たのに、前夜が遅かったため、午後の海。

光る水平線の中、防波堤の先まで歩いた。

当時流行っていた 車で聴いたCrepsculeのCD、、、、防波堤に座り午後の海を眺めながら
まどろんでいた。




Voktor Lazro "Sweet Soft 'N Lazy"



Voktor Lazro "In the midnight sky"


 
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by i-coast | 2010-09-19 11:02 | nature

Autum

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ようやく 秋らしい日々。

季節の空気は過ぎてしまうと記憶のかなた。

そういえば、秋はこんな空気だっけ。



Spyro Gyra "Autum of our love"


Spyro Gyra "Cafe Amore"

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by i-coast | 2010-09-18 12:19 | nature

9月15日

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まだ幼稚園に入るくらいの頃だ。

父が工場の人事で東京から転勤になり栃木の山の奥で暮らしていた。

母と兄とに連れられ、街に出ようとしていた。

しかし、タクシーの中、体調が悪くなり、引き返した。

戻った家の近くは、夕方。
しかし、夕映えでもなく、ただ、青の世界。
山も、空も広場も、水田も みな 青。

夕暮れでない、青い夕。
何か、魔法に包まれて 思い通りに終えることのできない1日を引きずっているようだった。

++++++
そんな情景を鮮明に思い出させる曲に高校時代、出会った。

9月15日。
酒と薬におぼれ、治療もせず51歳という短い生涯を終えたBill Evans.

そんな日を前に また思い出してみたい。 幼少のころ。



Pat Metheny " September 15th"


Bill Evans & Toots Thilemans "This is all I ask"

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by i-coast | 2010-09-14 01:12 | nature

Summer, Rivisited

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台風が運んできた秋。

ようやく秋の虫たちも・・・・・

しかし、それもつかの間。今年は、9月中は夏なんだそう。

++++++++++++++++++++++++++++++++
とある夏、上司が思い切ってマンションを購入した。
バブル真っ盛り、「今の年齢を過ぎたら買えなくなると思って」

社宅に手伝いに行った。
なにも荷造りしていなかった。

「君たちが箱詰めもするんだよ」

「え???」

上司の引っ越手伝いは、サラリーマンだからではない。
海外出張の時も、添乗の時も、早朝から家まで迎えに来てくれ
成田空港まで送ってくれた近所の上司。
お返しがしたかった・・・・・


荷造りが終わったが、荷物は手配したトラックに載らなかった。
中学生になる上司の娘さんがじっとトラックを見つめている。
自分ともう一人、後輩の車に荷物と娘さんが載って
移動準備完了した。

後輩の車はエンジンをかけると「波の数だけ抱きしめて」がかかった。

晩夏の引っ越し。 夏が終わったようだった。


高中正義 "Nagisa 91"


"Saudade"

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by i-coast | 2010-09-10 23:54 | nature

深夜の一息。

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月がきれいな夜。

高校2年の春、それまで小学生の頃から夏になると行き来していた同学年の従姉妹が、浦和から豊橋に近い
静岡の新所原に転校した。
そして、8月も暑さの盛りを過ぎ、いつものように訪ねて行った。
豊橋から静岡に3駅戻る。東京近郊とは異なる、本当に田舎の駅。

山の中腹にある団地のような社宅のベランダからは、夜は駅の先にある新幹線が長い光の線となって
通り過ぎていく。 東京よりも 月へも、星空へも近い夜。

兄が住んでいた尼崎の塚口の社宅と同じ、新幹線の風景。
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同学年の従姉妹は、多くは語らないが、その時も、そしてその数年後も、疲れた恋心をいやしてくれた。

大学に入って、従姉妹の転校前の高校から来たサークルの友人がいた。
「え? お前が、あの娘の従兄弟?? あの娘、えらくかわいくて、学校では人気。オレはいつも学校の廊下から眺めていたよ!  転校してしまい残念だったんだ。」
今では、彼女も2児の母。


あの時と同じ、こんな月夜に・・・・

Curtis Creek Band "月へのなわばしご”

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by i-coast | 2010-08-23 01:13 | nature

残照

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初めての夏のヨーロッパだった。
しかも、未知の場所でのトレッキングガイドの仕事である。

今はなきSwissairでZurichに飛び、焼け落ちる前の早朝のLuzernカペル橋を渡り、日のあるうちに山間の盆盆地にある街,Interlakenに到着。  Jungfrauに向かうベースとなるふもとの町だ。
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登山口入口の村、Grindelwaldにシャレーが確保できればJungfrauへのアクセスが楽だが、短い夏に世界中から殺到するため確保は困難だった。

Interlakenは湖の間という意味。2つの湖にはさまれ、Young Ladyという意味のJungfrau, Eiger, Monchの3連山を大きく空にいただく町。
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在来本線と登山鉄道駅であるKleine Sheidekへの引き込み線の分岐駅で、駅前は広場だけのInterlaken Ost駅と,宿泊や店舗が並ぶInterlaken West駅。 日本でもみかける山間の終着駅のような感じだ。
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成田を出てほぼ1日。日本が深夜に向かう時間、夕刻のInterlakenのホテルに入った。
窓の外は午後の日差しの町と山。c0098213_10363822.jpg

フォンデュシノワーズ(中華風フォンデュ)を手配した夕食まで2時間。さっそく外に出た。
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ホテルのあるOst駅付近から電車で連絡していないWest駅に道路伝いで歩く。
両駅の中間点に大きな芝生の広場があった。 広場の端には 大津市との姉妹都市の石碑も。

正面にEiger, Monchが大きく見える。

そしてWestまで行き、戻ってくると街はもう暗闇。
しかし、芝生の広場の先に見たものは、暗闇の町に、西日を受けて浮かび上がるEiger とMonchの
山頂。c0098213_10433929.jpg

まるで 夜の空に岩山が明るく浮いているような、一生忘れられない光景であった。

翌日、一行はJungfarujochへ、翌々日はShilthornへ。その後Zermattに向かう
バスの中でイラクがクウエートに侵攻したニュースを聴く。

その後の山の話は、またいつか。

山を見ながら聴いていた Shakatak "Dreamtime"


(写真は現在の観光局のものを使用しました)
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by i-coast | 2010-08-22 10:50 | nature

深宇宙へ。

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宇宙の構造等の研究についてはこの30年、大きな発見や探査機の探検など 毎年価値観が変わるような
進歩でした。

まずは太陽系構造。冥王星の軌道付近をまわるパイパーベルト、そして太陽系の外殻ともいえる
オールトの雲。  
スターボとよばれる第10の惑星が実はたくさんあり、それが冥王星含めて準惑星と整理されたこと。
c0098213_1542292.jpg宇宙の年齢138億年に近い、122億光年もの昔のHubble Deep Fieldへの発見。 
太陽系の外の惑星の理論値のよる発見と、実際の画像での発見。
超銀河団が作る グレートウオールと泡構造の発見。
宇宙の外からの影響力の可能性がある、宇宙内の暗黒流動の発見。
そして、太陽系には地球以外生命が存在しないという発見。

Hubble 望遠鏡の撮影した画像によりどんどん宇宙の構造や天体や事象の詳細が
明かされていく、生活の変化より、こうした天文学上でのパラダイムシフトの連続が時代の流れを感じさせます。


8月はペルセウス座の流星群ですね。

out of the blueでストリングスをフューチャした壮大な宇宙絵図を描いたElectricLight Orchestra.

アラビアのロレンスのストーリー仕立てで、アルバム全曲シングルカットした "Discovery"から。

"Shine a little love"



そしてPuffyがあの曲の参考にしたという、"Don't let me down"

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by i-coast | 2010-08-03 01:59 | nature